宮城県 仙台市編

  • 発行年:2017年
  • 制作者:酒井 陽平さん
  • 福知山公立大学 地域経営学部 地域経営学科(1年次)
  • 発行者:福知山公立大学 塩見直紀研究室内

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▼制作者メッセージ
実は仙台は、かつて文化発信を担う大きな都市の一つでした。

仙台藩初代藩主は、皆さんご存知の伊達政宗です。彼は、朝鮮出兵の時、ダテ者として、京都の人々に称賛されました。それは、兵士、あるいは彼自身の姿に京都の人々が魅了されたからでしょう。出兵時の兵士の帽子は煌びやかですし、三日月型の兜や水玉模様陣羽織は現代にも通用するお洒落さを醸しています。また、仙台の伝統工芸品の一つ、堤焼人形は京都の伏見人形と共に土人形の二大源流の一つとされ、各地の人形に影響を与えました。以上、仙台が文化発信都市であった事例ですが、これらを挙げ始めると枚挙にいとまがありません。

しかし、現在の仙台市を見ると、四谷用水など文化的に価値あるものが表舞台に出ないばかりか、それらを蔑ろにしながら、発展しているような側面が見受けられます。まさに、リトル東京と呼ばれるように。これでは、文化的に豊かで、多文化的な仙台の良さが失われる上に、地域の個性が欠落してしまうように感じます。

この問題集を通して、仙台や宮城、東北を今一度見つめなおす、きっかけになればと思います。そしての地域の良いところを見つける機会、あるいはそういった視点の参考になれば幸いです。